サックスにおけるラッカー・メッキ 音・耐久性など徹底解説!
同じサックスでも色や見た目などが大きく違うことがあります。
金属の表面にどのような処理を行うかで楽器の見た目は大きく変わります。
今回は見た目だけでなくその特徴についてご紹介します。
音の変化や耐久性についても併せて解説いたしますのでこれからの楽器購入に役立てていただければ幸いです。
サックスの表面処理の種類
まずは主に使用されているサックスの表面処理についてそれぞれご紹介します。
ラッカー仕上げとは
ラッカーとは樹脂を有機溶剤に溶かした塗料のことです。
これを楽器に吹き付けて乾燥させることで薄い塗膜を作り光沢を生み出します。
ラッカーに塗料を混ぜることである程度色を変化させることができます。
サックスで主に使用されているのはゴールドラッカーと呼ばれるもので,文字どおり仕上がりは黄金色になります。
透明なラッカーを使用することもあり,多くの場合はクリアラッカーと呼ばれます。
ゴールドラッカーと比べてクリアラッカーは下地の金属の色が分かりやすく表面に見られます。
メッキ仕上げとは
メッキとは金属の表面に別の金属の薄い膜を形成する表面処理の方法です。
サックスで主に使用されるメッキは主に銀や金,プラチナ,ニッケルなどです。
また金と銅を混ぜたピンクゴールドや錫とニッケルを混ぜたブラックニッケルなども存在します。
金属の表面に被膜を作る方法はいくつかありますが,サックスでは電気を使用して結合させる電解メッキが主流です。
アンラッカーとは
アンラッカーとは主に金属表面に何も処理も行わないことを指します。
下地の金属がむき出しの状態です。
メーカーやモデルによっては最初から薬剤などで酸化被膜を形成している場合もあります。
また同じく薬剤などでアンラッカーのような色に染めているモデルもアンラッカーと呼ぶ場合があります。
表面処理の違いによる音・耐久性の変化
ここからは各仕上げの違いについて比較しながら解説していきます。
ラッカー仕上げの特徴
最も多くのサックスに使用されている表面処理と言って間違いないでしょう。
明るく華やかな音色が特徴です。
耐久性などはメーカーによって差がありますが,メッキと比べると劣ります。
手が直接触れる部分などは皮脂などの影響でラッカーが剥がれやすかったり,服などによく触れる部分も擦れて剥がれやすい傾向にあります。
ラッカーが剥がれた部分は下地の金属が直接空気に触れるため酸化被膜ができたり錆や緑青が発生することもあります。
しかし,きちんと手入れをしてあげることで綺麗な状態を長く保つことは可能です。
メッキ仕上げの特徴
メッキ処理はラッカーに比べると耐久性が高いです。
ただし,金属が空気に触れている状態のため酸化が起こったり,特に銀などは硫化で変色することもあります。
メーカーによってはメッキの上からクリアラッカーをかけている場合もあります。
メッキ仕上げの楽器は金や銀などは被膜に使用する金属が高価なためラッカーに比べると価格は高い傾向にあります。
音は使用する金属によって大きく異なります。
銀メッキは一般的に暗く落ち着いた音色になると言われています。
金メッキは明るく華やかなだけでなく音の遠達性が向上するとも言われています。
ピンクゴールドなどは独特のノイズ感が混じった複雑な音になる傾向があります。
ニッケル,ブラックニッケルは重くやや金属的な音になりがちです。
プラチナは抵抗感はありますが鳴らせたときの音の響きがすばらしいとされています。
メッキは金属の被膜を形成することから,ラッカー仕上げの同じ楽器と比べて抵抗感が重くなる傾向にあります。
しかし,その分パワーは増すと言われています。
アンラッカー仕上げの特徴
純粋なアンラッカーはシンプルかつ素朴な音色を楽しむことができます。
また,使用しているうちに酸化被膜が形成されていくことから音も日々変化していきます。
ベル部分やキイの付近などよく触る場所は被膜が形成されやすく綺麗な被膜を作っていくのは少し難しいことに注意が必要です。
しかし,演奏後に丁寧にクロスで拭いたりとお手入れをしっかりしていれば美しい見た目の被膜ができます。
見た目だけでなく音色も含めて世界に一本だけの自分だけの特別な楽器を手に入れられるというロマンもあります。
自分で楽器を育てていくという楽しみが味わえます。
まとめ
いかがでしたか?
今回はサックスの主な表面処理の種類とその特徴について解説させていただきました。
それぞれに違った特徴があり楽しみがあります。
これから楽器を購入される方の参考になれば幸いです。
また,当工房では後からメッキ処理やアンラッカー処理を行うことも可能です。
お気軽にご相談ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

