世界的なプレイヤー松下洋氏とニキータ・ズィミン氏が開発したXYZ。

2025年1月から販売されあっという間に人気のブランドになりました・

そんな中2025年秋に発表されたW-XYZ。

独特な見た目や性能から気になっている方も多いのではないでしょうか?

今回はそんな方のためにW-XYZを生産している工房自らその魅力を解説していきます。

W-XYZとは

詳しい解説に入る前にそもそもW-XYZとは何かを簡単にご紹介します。

W-XYZ誕生秘話

XYZは冒頭で紹介したプレイヤー両名だけでなく多数の有名リペアマンなどの意見を取り入れて日々進化している楽器です。

当工房の店主鰐田は元々日本に入ってきた全てのXYZの検品と調整を行っていました。

そんな縁から実際にXYZを生産している工場に足を運び技術指導を行っていました。

その際に工場ではいくつかの種類のメッキやラッカー塗装が出来ることを知りました。

そしてXYZの中でも最もバランスがいいアルトサックスPROをベースにオリジナルの楽器W-XYZが誕生しました。

製造に関して

通常のXYZは工場で全ての組立を終え日本に送られてきます。

しかしW-XYZは管体やキイなど最低限のパーツのみを当工房に送ってもらいパッドやキイボタンなどを取り付け、調整を行い完成させます。

ライン生産のような大量生産ではなく1つ1つ完全手作りで組み立てを行っています。

W-XYZ SP×CL シルバープレート×クリアラッカー

鰐田商店オンラインストア商品ページ

販売価格365,000円(税込)

ここからは本格的な解説になります。

まずはW-XYZ SP×CL シルバープレートボディ×クリアラッカーキイです。

メッキとラッカー

まずSP×CLモデルは通常のXYZ PROと対になるモデルとして開発されました。

YAMAHAで例えるとYAS-62とYAS-62Sのような関係です。

銀メッキは落ち着いた音色になる傾向にあります。

キイも含めすべてを銀メッキにしてしまうと、吹奏感も重くなりXYZ PROの持つ華やかさを損ねてしまうと考えました。

さらにもっと気軽に銀メッキのサックスを楽しんて欲しいという想いもありました。

そこで考案されたのが管体のみ銀メッキにして、キイはラッカーにする方法です。

この方法では演奏者もストレスを感じることなく銀の音色を楽しむことができます。

実際にこの塗装方法は同じような理由から昔から様々なメーカーで使われてきました。

使用パッド

パッドとレゾネーターはこの楽器の開発で最も苦労した部分です。

様々なメーカーのパッドを試し何度も試作を繰り返しながら最適解を探していきました。

最終的には日本メーカーの国産の羊革タンポとSerieⅢタイプのレゾネーターを採用しました。

銀の成分とクラシック的な芯のある音が丁度よいバランスで交わり理想的な音色にたどり着きました。

メタルレゾネーターを採用することで反応も早く、表面に凹凸がないSerieⅢタイプにすることで癖のない吹奏感を実現しています。

キイボタン

当初はノーマルPROと同じくココボロウッドのキイボタンを使う予定でした。

しかし、取り付けて演奏してみるとどうしても合わない。

おそらくメッキやパッドなどとの相性が複雑に絡み合っているのだと思います。

そのため一般的な白蝶貝を採用しました。

ネックスクリュー

ネックスクリューは次に紹介するBN×SPモデルでも共通ですが、標準で円柱形のネジが付いています。

円柱形のネジは一般的にサックスで使われているようなネジと比べて音をまとまりやすくしてくれる効果もあります。

また、ネック前面のプレートと合わせてウエイトと持たせることで適度な抵抗感を演出しています。

ご購入はこちら

W-XYZ BN×SP ブラックニッケル×シルバープレート

鰐田商店オンラインストア商品ページ

販売価格365,000円(税込)

次はW-XYZ BN×SP ブラックニッケルボディ×シルバープレートキイの紹介です。

メッキについて

引用元:サウンド風雅様商品ページ

この楽器のデザインはDave Guardala NY BNという楽器のオマージュです。

そのためキイボタンも白蝶貝を採用しています。

部品の全てがメッキのため吹奏感は重くなりがちです。

しかし、これから紹介する工夫の数々でSP×CLモデルに負けないような吹きやすさを実現させています。

使用パッド

使用しているパッドはブラックカンガルーパッドというカンガルーの革で作られたパッドです。

このタンポは反応がとても速く音色がやわらかい傾向になるという特徴をもっています。

この特徴を応用してブラックニッケルの重くて金属的になりがちな特性を緩和しています。

レゾネーターはSerieⅡタイプを使い見た目に負けないパワーを実現させています。

ステンレスレゾネーター

基本的には前項でご紹介した通りレゾネーターはSerieⅡタイプを使用しています。しかし一部にだけステンレスでできたレゾネーターを使用しています。

このステンレスレゾネーターは表面にヘアライン模様が入っておりこれが管体内で音を乱反射させる効果を持っています。

特定の一部にこのレゾネーターを使用することで低音域の響きと音の出しやすさを確保しています。

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まとめ

いかがでしたか?

今回は当工房オリジナルサックスのW-XYZについて解説させていただきました。

試奏出来る機会なども少ないことから気になってはいたけど購入をためらっていた方もいらっしゃったのではないでしょうか?

これから少しずつ皆様に触れていただく場を増やしていく予定ですのでよろしくお願いいたします。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ABOUT ME
Ryusei
中学から吹奏楽部にてサックスを始める。中高と吹奏楽を学び、大学ではビッグバンドサークルに所属。その後は独学でフュージョン・スムースジャズを勉強中。吹奏楽、ジャズ、フュージョンと多くの音楽ジャンルを経験し、現在はその知見や楽器に関する知識を生かしサックス専門店にて勤務。