ジャズや吹奏楽、ロック、ポップスと様々なジャンルで活躍するサックス。とても魅力的な楽器ですよね!
何か趣味を始めようと考えた時に、サックスを視野に入れたことのある方って多いんじゃないでしょうか?
さあやるぞ!と楽器店に飛び込んだものの、ショウウィンドウを眺めて、これにしよう!と即決できる人ってなかなかいませんよね。
おまけにサックスの種類も関連用品も山のようにあり、結局何から手をつけたらいいの?と心が折れそうになってしまいます。
でもちょっと待ってください!
せっかくサックスを始めよう、と思い至ったのに、そこでくじけてしまったら本当にもったいないですよ!
今回は『サックスを始めよう!初心者に必要なものと費用は?年齢は関係ある?』についてまとめてみました。
サックス初心者に必要なものと費用は?
ノーブランド品について
サックスの購入を考えた時に、まず初めに心に留めて頂きたいことがあります。
インターネット通販やオークションサイト等で、2~3万円程度で売られているサックスを見たことがある方は少なくないのではないでしょうか?
結論から言いますと、ああいった物を購入するするのはおすすめしません。
そういった価格帯の物はほとんどがアジア圏で生産されたノーブランド品。
ほぼ全てが楽器としての機能を備えていませんし、まともに音が出ない、という物まで確認されています。
では、そういった物がなぜ販売されているのでしょうか?
アジア圏の富裕層の間では、自宅に飾る絵画や彫刻などの美術品という概念の中に、楽器も含まれているそうです。飾るための物、という事ですね。
そういった明確な目的の為に生産されている物で、演奏して楽しむ為に作られている物ではない、ということです。
こうした事を踏まえた上での楽器選びをおすすめします。
「3大メーカー」と呼ばれる日本のヤマハとヤナギサワ、フランスのセルマー。この3つのメーカーだと間違いは絶対にありません。
特にヤマハには、「スタンダードモデル」と呼ばれる、軽く音も鳴らしやすい初心者にうってつけの製品などもありますので、そちらも後ほど詳しく別記事で紹介していきたいと思います。
以上を踏まえた上で、おおよその値段もあわせてサックスの種類をご紹介していきます。
サックスの種類
サックスは多くの音域をカバーする事を目的として、種類ごとに音域やキーが異なり、その数はおよそ9種類といわれています。
ここでは、その中から目にする機会の多い4種類のサックス(ソプラノ・アルト・テナー・バリトン)を紹介していきます。
ソプラノサックス
転載元:ヤマハ公式ホームページ
4種類の中でも最も軽く、高音域を奏でるのがソプラノサックスです。およそ20万円程度から手に入れられます。
管楽器はその構造上、基本的に菅が短くなるほどコントロールが難しいといわれていますが、それはソプラノサックスにも当てはまります。
ソプラノは音を出すのも音程のコントロールも難しいため、初心者の方は避けた方が無難かと思います。
ただ、そのルックスや音色の美しさから、人気のある楽器であることも事実。
アルトなどで基礎を習得し、サックスに対する知識と技術をある程度身に着けた上で手にすることをおすすめします。
アルトサックス
転載元:ヤマハ公式ホームページ
サックスを始めたい!という方にまずおすすめしたいのがアルトになります。アルトにはサックスの奏法の基本が詰まっている、とも言われています。
音域の汎用性、楽器の大きさ、必要となる肺活量、各メーカーのラインナップの豊富さ、扱いやすさ、どれをとっても趣味のサックスに一番向いていると言えるでしょう。
人気があり各メーカーの生産量も多いため、値段も最もお手頃です。
こうしたことから、これから趣味のサックスを始めるのに最もおすすめできるのが、アルトサックスになります。
ヤマハ社のスタンダードモデルで、実売価格でおよそ10万円程度~です。
テナーサックス
転載元:ヤマハ公式ホームページ
アルトに並んで人気があるのがテナーです。実売価格は20万円前後から。
アルトよりも低い音域で、その渋い音色に魅かれる方も多いのではないでしょうか?
こちらは重量もあり、必要な肺活量もより多くなりますが、初めて手にしたのがテナーサックスという方も決して少なくはありません。
いざ購入を考え出したら周りがみんなアルトだった、自分はその中でも人と違うものを!なんてお考えのようでしたら、テナーも候補に入れてみるのもいいかもしれません。
バリトンサックス
転載元:ヤマハ公式ホームページ
4種のサックスの中で最も大きく、低音を奏でるのがバリトンサックスです。
こちらはその見た目通り、アルトの重量が約3kgに対して、バリトンは約8kgとかなり重く、楽器の取り回しも難しくなっています。
また、演奏に必要な肺活量も他の物に比べ多く、操作も難しく吹きこなすのにそれなりのスタミナも必要となるため、初心者にはあまり向かないサックスです。
ただ、アルトなどからサックスを初めた人が、後にバリトンサックスに魅かれて移行していく、という事もよくあり、バリトンにしかない魅力は確実にあります。
こちらもまた、ソプラノのように他のサックスで基礎を身に着けた後に移行することをおすすめします。
廉価な物でも40万円程度からと、なかなかのお値段です。
マウスピース、リガチャー、リード
楽器本体を購入すると、大抵の場合はマウスピース、リガチャー、リードは付属してきますよね。
メーカーが公に付属している物ですからもちろん問題なく使えますが、より自分に合ったものを選択する事で、上達の速度は大きく変わります!
リードの値段は2~3000円ほど。
リガチャー、マウスピースは、1万円程度から希少な物だと10万を超えるものまで、値段は様々です。
それだけ、音色や吹奏感に与える影響が大きいという事ですね!
おすすめのマウスピース、リード、リガチャーについては下記記事もぜひご参照ください。
ストラップ
サックスを首から吊るすストラップも、演奏においての必需品です。値段は安いもので2~3000円、高価な物だと4~5万円程。
こちらも楽器の付属品で問題ありませんが、余裕があれば別売りのものを選んで購入する事をおすすめします。
楽器のサイズに対して、人の体の大きさって様々ですよね。
自分の体に合った物を選ぶ事で、長時間の練習にも疲れづらくなったり、演奏しやすいポジションに楽器を持っていき易くなったりと、メリットは計り知れません。
お手入れ用品
転載元:Amazon.co.jp
サックスのお手入れ用品には、演奏後の管体内部の水分を拭き取るクリーニングスワブ、タンポに付着した水分を取り除くクリーニングペーパー、管体の汚れを拭き取るポリシングクロス等があります。
せっかく手に入れた大事な楽器ですので、こまめにお手入れして大事にしてあげましょう。表面の汚れを取り除く事で塗装を長持ちさせたり、タンポにカビが生えるのを防いだりと、長く使用するにあたり大事な作業となります。
手入れをすることでちょっとした不具合が見つかったり、なんてこともありますので、最初の段階から「楽器を可愛がってやる」という癖はつけておいたほうがいいです。
楽器の詳しいお手入れ方法や、必要なアイテムについても別記事でご案内しています。
その他の用品
転載元:Amazon.co.jp
他にもあると便利な物はたくさんあります。
楽譜を立てる譜面台、音程をはかるチューナー、テンポを確認するメトロノームなどです。
また、メーカー純正の楽器ケース以外にも各社から便利なケースが多数発売されています。持ち運びに便利な物、デザイン性の高い物、堅牢性に特化した物など様々です。
こうしたアクセサリー類を自分の好みに合わせて揃えていくのも楽しみの一つと言えるでしょう。
サックスを始める年齢は関係ある?
A.ありません!!
サックスを始めたい、という方に意外と多いのが、ご自分の年齢を気にされる方です。
これについては断言しますが、サックスを始めるのに年齢は全く関係ありません!管楽器の中では音が出しやすい部類にはいり、運指も学校で習ったリコーダーとほぼ同じです。
仮に楽譜が読めなくても、鍵盤楽器などと違い、サックスは一度に一つの音しか出せません。
これはつまり、楽譜が読みやすい、という事です。楽譜の読み方も併せて学ぶには持って来いではないでしょうか?
趣味にある程度の費用をかけられる大人に、丁度良い趣味として人気があるのもうなずけます。
私の知人に、定年を迎えた60代の方で、旦那さんはテナー、奥様はアルトでお二人でサックスを習っていて、発表会などの演奏の機会にはデュエットで演奏される、というご夫婦がいらっしゃいます。
とっても素敵なご夫婦ですよね!他にも、様々な方が年代、性別の枠を超えて趣味のサックスを楽しんでいらっしゃいます。
こうして見てみると、今更この年齢からじゃ…なんてほんとにもったいないですよね!
まとめ
ここまで、サックスを始めるにあたっておおよそ必要な物をご紹介してきました。
総じて高価になってしまう楽器ですが、中古品、楽器レンタルなど、初期費用を抑えて初める方法も存在しますし、こういった方法も今後あわせてご紹介していきます。
出来るだけ費用を抑えつつ、音楽の世界にご案内できるよう当店もブログ記事などでご協力させていただければ、と思います。
今後とも、楽器工房 鰐田商店をどうぞよろしくお願い致します。
今回は「サックスを始めよう!初心者に必要なものと費用は?年齢は関係ある?」についてご紹介しました。
最後まで読んでいただきありがとうございました!